◆ デジタルカメラの選び方「高感度 VS 手ブレ補正」
最近は春の新製品ラッシュでデジカメも新機種が続々と発表になっていますね。
傾向としてはやはり「高感度」と「手ブレ補正」の対決。
ただ、「どちらか対決」というよりは「バランス勝負」といった様相です。
そこで、写真のストックも尽きていることですし、久しぶりにカメラ選びのガイド記事を(笑)
※この記事はスチル(静止画)カメラの事だけを書いています。
ビデオカメラの場合は状況が違いますのでご注意下さい。
まず手ブレ補正と高感度について整理してみましょう。
ただ、そのためにはF値とシャッタースピードのことも多少触れなければなりません。
皆さんご存知のとおり、シャッタースピードが早いほどブレに対しては強くなります。
一般に手ブレの影響が出やすいシャッタースピードの目安として「1/焦点距離(35mm換算値) 秒」以下と言われます。
つまり100mm相当の画角を使用する場合1/100秒のシャッタースピードが必要だという事ですね。
もちろん撮影者の技術やその他の状況にもよるので、あくまで目安ですが。
被写体ブレに関しては画角関係なく被写体の移動速度に依存するので特に目安はありませんが、もちろん速いシャッタースピードが切れるに越したことはありません。
で、このシャッタースピードを決定するのがF値とISO感度になるわけですが、同じ状況でF値が一段下がる(数値的には増える)とシャッタースピードも一段遅くなり、ISO感度が一段下がると同じくシャッタースピードも一段遅くなります。(デジタルの場合は細かいステップで設定できるようになっている機種もあります)
「じゃあ、明るいF値のレンズで高いISO感度に設定して撮れば良いじゃないか」と言う事になるのですが、レンズのF値は「レンズの実焦点距離÷対物レンズの直径」となるので、コストや携帯性などの面からもあまりに大きなレンズは使用できません。
ISO感度も、一般的には高くするほどノイズが増す(フィルムの場合は粒子が粗くなる)ので高く設定するには限界があります。
そこで様々な工夫が行われているわけですね。
一つの方法が「ISO感度を高くしてもノイズが発生し辛くする」と言う対策。
そう、高感度化です。
方法としては
1・撮像素子(CCDなど)の受光面積を広くする
2・ノイズを検知して排除する機能(ノイズリダクション)の高性能・高精度化をする
3・撮像素子の性能そのものをアップする
この中で1は携帯性とコスト面から限界があります。
なので現状では主に2と3の方法で高感度化を実現しているわけですね。
ただし注意したいのは、ISO感度は上げるだけなら理論上は上限がなく、メーカーが「コレくらいなら実用範囲かな?」と言う辺りで最高感度が決定されるので、メーカーのカタログで「ISO○○○対応!」と書かれていても、実際に撮影した画像に乗るノイズの量は分からず、高いISO感度に対応しているから高感度なカメラとは限らない点です。
比較的似た状況で、同じISO感度で撮影した画像を見比べるしか方法はありませんね。
もう一つの方法が手ブレ補正機構を搭載すると言う方法。
手ブレ補正にはデジタル式(電子式)と光学式がありますが、デジタル式は高感度化と比較する意味が無いので光学式についてだけ説明したいと思います。
※デジタル手ブレ補正と光学手ブレ補正の詳しい説明はこちらを参考にして下さい。
手ブレ補正の場合、その性能を表す数値として「シャッタースピード○段分」と言うように書かれる事が有ります。
主に2〜4段くらいでしょうか。最近では3段くらいが多いように思います。
これは「手ブレに対してシャッタースピード○段分の適応力がありますよ」と言うもの。
先に紹介したように手ブレの影響が出やすいシャッタースピードの目安は「1/焦点距離(35mm換算値) 秒」以下なので、逆に考えれば100mm相当の画角を使うためには1/125秒が必要となります。
手ブレ補正で3段分の補正が出来ると言う事は、1/125が必要なところを1/60 → 1/30 → 1/15と3段分遅いシャッタースピードが使用できると言う事になります。
ただし、被写体ブレに関しては何のケアもしてくれませんから、大いにブレます(笑)
下表はそれぞれF値とシャッタースピード、ISO感度とシャッタースピードの関連性を表したものです。
例えばF2.8で1/1000のシャッターが切れる場合はF5.6では1/250が使用できます。ISO200で1/60が使用できる環境で1/500のシャッターを切りたければISO1600が必要になります。
逆に表現上から見ると、同じシャッタースピードを使用したい場合、高いISO感度が使用できるほどレンズを絞った状態でも撮影ができるとも言えます。
| F値 | 2.8 | 4 | 5.6 | 8 | 11 | 16 | 22 |
| SS | 1/1000 | 1/500 | 1/250 | 1/125 | 1/60 | 1/30 | 1/15 |
| ISO | 3200 | 1600 | 800 | 400 | 200 | 100 | 50 |
| SS | 1/1000 | 1/500 | 1/250 | 1/125 | 1/60 | 1/30 | 1/15 |
手ブレ補正と高感度の整理はできましたでしょうか?
ここからが本題の手ブレ補正と高感度のどちらが良いかと言う対決ですよ。
ハッキリ言って、両方付いているのが良いに決まっています(笑)
ただ、コスト的にそれは難しいでしょう。
「コンパクト機で10万円以上しても両方付いたのが買いたい」と言うニーズが多くあればメーカーも開発するでしょうが、現状では「どこでバランスを取るか」と言う感じですね。
もちろん両方搭載を謳った機種も有りますが、それは宣伝上のこと。
で、それぞれの特徴を見ていくと、自分にどちらが合っているのかが見えてきます。
光学手ブレ補正の場合、仮に3段分補正できるとすれば、同じシャッタースピードならISO感度を3段分低く設定できると言う事で、被写体ブレには対応できませんが画質劣化は最小限に抑える事ができます。
いくら高感度対応機だからと言ってISO100と同等の画質でISO800で撮影できる機種は見た事がありませんからねw
例えば暗い環境で動く被写体を写す機会が多いなら、被写体ブレを防いでくれる「高感度」が良いでしょうし、望遠を良く使うとか、静止物を良く撮ると言う事であれば画質劣化を起こし辛い光学式手ブレ補正機構が搭載された機種が良いでしょう。
| 用途 | 機能 |
| 暗い環境で動く被写体を写す | 高感度 |
| 比較的明るい環境で望遠を使う | 光学式手ブレ補正 |
| 静止物を撮る | 光学式手ブレ補正 |
※間違った箇所があったらツッコミお願い致しますm(__)m
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